華のJK・Pさんと男性配信者達がフェミニズムを考える討論会の中止騒動について思う事

数日前、某男性生配信者達がフェミニズムについて考える討論生配信のゲストに15歳のフェミニストを呼ぼうとした事がTwitterで騒動となりました。

「ミソジニストが JKを引っ張りだして、許せない」「身元を晒そうとする人がいて危険だ」「音声が残って怖いからやめろ」と危惧する意見(特にフェミニスト達)が多数で、結局、「15歳以下の未成年は法律上21時以降の仕事はできない」「親の承諾が無い」などが理由で、その”華のJK(ご本人が称されているので敢えて使います)”Pさんの出演は無くなった様です。

わたしはその頃、Vagina Museumや、映画「Female Pleasure」の試写会でロンドンにいてTwittrerを追っておらず、どなたが配信されるのかも知らず、TLに流れて来た情報だけ見て何となく大多数の人と同じ気持ちになっていました。

ところが、Pさんのツイートを見たところ、これは「本人自らの応募」で、無理やり引っ張り出された訳ではない事や、配信者側も彼女を尊重して出演の際の条件などきちんと話し合いがなされていた事が分かりました。
まるで「10代の女の子は弱くて意志がない」かの様に無意識に思っていた自分の偏見に、わたしは気づきました
配信者のツイートも確認しましたが、その内のお一人は多少軽率な発言をしている様にも見えましたが、そこまであからさまなミソジニストの様にも思えませんでした。
むしろ、フェミニズムに無縁そうな男性がそれについて考えてくれるのなら良い機会ではないかと思います(フェミニズムを知らない、興味がない人にこそ、届かないと意味がないと思うからです)。

Pさんの書く文章からも真摯な考えが伝わりました。
これだけ聡明でしっかりと意見を持つ華のJKなら、何の問題もなく大人と対等に討論できるはず(もちろん21時以降の出演は法律で禁止されているのでNGですが)。
なのに、必ず加害されるかの様に過剰に心配し、危険だ危険だと騒いで辞めさせた人達は、Pさんの主体性を本当に尊重しているのか疑問です。特にフェミストを自称している人達は、Pさんが華のJKだからと一段低く見ていないでしょうか。更にその上、Pさんが自らの意志で男性との討論に応募した事が気に入らないのか、「名誉男性」と決めつけて罵るフェミニストまでいたと知り、驚き呆れ果てています。
むしろTwitterではその様にすぐ罵詈雑言を投げる大人が多い中、冷静に意見を述べることができるPさんを大人が対等に扱わないのは失礼だし、Pさんのやりたい事を奪っては、本末転倒です。

わたしは子供の頃から、何か新しい事をしようとすると、大人から「まだ早い」「何かあったら怖いからやめておけ」と言ってやらせなくさせられる事にウンザリしてきました。
そういう人は「良い事をした」と思っているけれど、わたしからしたら貴重な経験を奪い取る余計なお世話な人達です。
Pさんの出演の件で大人がすべき事は、「身元探す人がいて怖いよ」と脅すのではなく、おもしろ半分に身元を探る輩を徹底的に糾弾し、Pさんのやりたい事ができる様にその道を整えてあげる事ではないでしょうか。

Pさんは本当に良くできたお嬢さんの様で、わたしなら余計なお世話だと思うそれら大人の説教にも、「普段心配されることがなかったから嬉しいです」とツイートされていました。
ご本人が嬉しいなら、わたしがこれ以上言うことはありません。
ただ、何だか最近のフェミニスト達は、女性(特に若い女性)といえば即、「被害者・弱い存在」という思い込みが過ぎる様に思います。(わたしですらPさんに対してそう思い込んでいました)
性虐待やセクハラはもちろん撲滅すべきだし、MeTooもムーブメントになりましたが、世界の全ての女性が弱い存在とは限りません。

冷たい様ですが、フェミニストはかわいそうな人を慰めてあげる「被害者の会」の人ではないと思います。誰も守ってくれない時にこそ、その人が自力で立てる様にしなければ意味がありません。喩えるなら、お腹が空いている人にその時だけ美味しいご飯を作ってあげるのでなく、ご飯の作り方や材料を買うお金を得る知識を得る、そのツールがフェミニズムです。

このブログを書きながら、かつて藝大で上野千鶴子先生と討論会をさせていただいた事を思い出しました。
上野先生は、わたしのアートについて「性的な表現をして後で後悔しても取り返しがつかない」などと仰いました。先生のお弟子さん達には、自分の過去を後悔する人が多いのでしょうか。わたしという女性を低く見てかわいそうがりたかったのかもしれませんが、わたしは覚悟を持って制作し、だからこそ、今も国と裁判でワイセツについて争っている。
そういうわたしに対して「後で後悔するかも」と言うのは失礼だなと思いました。

わたしは「男女平等」をモットーにするフェミニストとして、性別や年齢や活動内容に関係なく、あらゆる人間と対等でありたいですし、15歳のPさんの語るフェミニズムと、それについて考える一般の男性との討論を視聴したかったので、とても残念です。

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