「大人の怪しい実験室」「媚薬の検証」でおなじみのサイエンスライター・川口友万さんが
「デコまん」のご感想を書いてくださいました。ご本人の許可得ましたので転載させていただきます。
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「デコまん、はじめました~。
単行本というから、過去の作品集めて1冊かと思ったら、最初から最後までデコまん。しかもデコまんで人生を語っているではないか。よくわからないが、なし子、かっこいいぞ。
三陰神も粛々と前に進んでおりますな。
人間、変な所についた秘密のギアを入れてしまうと、どこまでも走りだしてしまうという見本です。マンコの模型がアメリカで公開だからね、人生、油断してると何が起きるか。
奇書になると思うので、と学会会員は必読。例会で知らずに発表する人がいるかもねえ。
あと8月後半に銀座で個展やるそうで、デコまん&ジオラまんが御開帳~。意外とね、花見のようでいいんだ、ジオラまん見ながら酒飲むと(笑)。詳細は……これから打ち合わせですね。ヴァニラ画廊のバーでやるので、どうせだから都築響一さんを引っ張りこみたいと思う今日この頃。」
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「万人受けする本ではないし、(中略)フェミのマーケットからもズレているのですがね、
ズレ過ぎてアートのマーケットに入っている。
自分をアート化するという、セルフポートレートの非常に特殊な作品のバックグラウンドがコメディという、
貴重なお話。
私は、環境が変わっていく人が成長するでも悩むでもなく、
ただひたすら戸惑うというのが、妙に面白かった。
本人知ってるせいもあるけど、そうかあ、なし子はずっと戸惑っていたのかと。
戸惑った末に出してきたのがデコまんだからな、人生って最高だ。
だから淡く文学の空気もあるんだ。
意外とこういう話に人って一番勇気付けられると思う。
デコまん読んで、生きる希望ができました、なんてことはなきにしもあらず。
こういうのを読むと何かをカテゴライズするのはバカバカしいと思うし、
カテゴライズしないと人は安心しないんだろうなとも思う。
文化についても考えさせられるデコまんなのだ。」
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自分でもどういう作品なのか説明に困ってましたが、
すごく的確に言葉にして頂きスッキリしました。
という訳で、わたくし、これからも戸惑い勘違いしつづけます!
川口さん、ありがとうございます。